クリエイターエコノミーの市場規模はどれくらい?最新データも紹介!

クリエイターエコノミー 成功要因

プロクリエイターから個人の副業まで、誰もがオンラインで価値を生み出し収益化できる時代。しかし「実際の市場規模はどの程度か」「今から参入して間に合うのか」といった疑問を抱く方も多いでしょう。

本記事では、国内外の最新統計を比較しつつ成長ドライバーと収益構造を読み解き、投資や事業判断に役立つ具体的な視点を紹介します。

このページでわかること

  • 世界・日本それぞれの最新市場規模と成長率
  • プラットフォーム別・収益モデル別の売上構成
  • 市場拡大をけん引するテクノロジーと消費行動

本記事で使用されている芸能人・各企業様素材の著作権に関して、各芸能人、またはその事務所・撮影メディアに帰属します。万が一掲載に問題がある場合は、即座に取り下げますのでこちらまでお問い合わせください

目次

クリエイターエコノミーとは

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YouTuberやインスタグラマーをはじめ、動画・音声・文章などのコンテンツやオリジナルグッズを作って発信して、収益を得る人がどんどん増えています。

こうした個人のクリエイターを中心とした経済圏を、クリエイターエコノミーといいます

クリエイターとは、必ずしもデザイナーやカメラマンみたいなアーティストだけじゃなくて、いろんなジャンルや規模で創作活動をする人のことです。

クリエイターエコノミーのサービス例

クリエイターエコノミーの種類
出展:三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社

クリエイターが活動の場にしてるSNSは、YouTubeやInstagram、TikTokみたいな大手のSNSだけではなく、音声配信サービスや画像投稿サイト、Eコマースプラットフォームなどいろいろあります。

お金を稼ぐ方法も、昔からある広告収入に加えて、コンテンツやグッズの販売、投げ銭やクラウドファンディング、サブスクで継続的に収益を得るなど、多様になってきました。

市場規模はどれくらい?

クリエイターエコノミー 市場規模
出展:三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社

一般社団法人クリエイターエコノミー協会と三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社が一緒に調べたところによると、2021年の日本のクリエイターエコノミーの市場規模は「1兆3,574億円」にも昇ります。

これは、世界の市場規模15.1兆円(1ドル=145円で計算)の9%にあたる規模です。

しかも、この調査では、市場規模は2034年に10兆円を超えるまで大きくなると予想されていて、これからもどんどん規模が大きくなりそうな市場だと言えるでしょう。

【最新版】クリエイターエコノミーの市場規模

最新の調査によりますと、クリエイターエコノミーは単一の統計だけでは把握しきれない広がりを持っていますが、2024 年時点でおよそ 2,000 億ドル規模と見込むレポートが最も多く見受けられます。

調査機関や算定範囲の違いを整理したうえで、代表的な数値を以下にまとめました。

世界市場の推定規模と成長率

世界のクリエイターエコノミーは、広告動画配信に匹敵する産業に成長しており、2030 年代前半には 1 兆ドルを超えるという見通しが複数の調査で一致しています。

  • Grand View Research:2024 年 2,052 億ドル → 2033 年 1 兆 3,455 億ドル(CAGR 23.3%)
  • Market.us:2024 年 1,494 億ドル → 2034 年 1 兆 728 億ドル(CAGR 21.8%)
  • Exploding Topics:2023 年 1,276 億ドル → 2030 年 5,283 億ドル(CAGR 22.5%)

推計値に幅があるのは対象範囲の差によるものですが、年率 20% 前後の高い伸び率は共通しています。動画・ポッドキャスト・3D アセットなど新興フォーマットが底上げ要因となっており、北米が市場の約 4 割を占める一方、南米や東南アジアが二桁成長で追い上げています。

日本市場の現状と推移

国内市場の推移を年度別に整理いたしました。

年度市場規模(億円)前年比成長率
202113,574
202216,55221.9%
202318,69613.0%

2021〜2023 年の年平均成長率は 17.4% と高水準を維持しており、世界全体の 7〜10% を占める規模です。アニメや VTuber、二次流通グッズといった独自領域が成長ドライバーで、投げ銭やメンバーシップ機能がファン単価を押し上げています。円建て統計をドル換算する際は為替レートにもご留意ください。

セグメント別(プラットフォーム別・収益モデル別)比較

クリエイターの稼ぎ方は大きく「ブランド案件」と「ファン直接課金」に分かれ、現時点では前者が主流ですが後者が急速に伸びています。主要なプラットフォームと収益モデルを整理すると、次のとおりです。

  • YouTube(広告/分配型 55% 還元)
    ↳再生数に応じた高い CPM が特徴で、長尺動画が強み
  • Instagram・TikTok(ブランド案件中心)
    ↳Goldman Sachs の調査ではクリエイター収入の約 70% を占める
  • Patreon・Fanbox(サブスクリプション)
    ↳月額会員課金で LTV を高めやすいモデル
  • ライブ配信アプリ(投げ銭)
    ↳eMarketer によれば 2024 年のチップ収入は 1.6 億ドル規模
  • EC/デジタルグッズ(D2C)
    ↳在庫リスクが小さく高利益率。NFT や 3D アセットが新潮流

広告依存型は安定成長、ブランド協業は景気連動、直接課金型は二桁成長が続く傾向です。自社サービスや商品の販売でファン経済圏を築けるかどうかが、中長期的な優位性を左右すると言えるでしょう。

クリエイターエコノミーに属する年齢層とは?

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アドビ株式会社が行った「Future of Creativity」調査によると、全世界で3億300万人ものクリエイターが活動していて、特に2020年以降は1億6,500万人以上も増えました。

その中心となるのは前の項目でも触れたように、ミレニアル世代とZ世代って呼ばれる若い世代です。

クリエイター意欲の増大

世代割合
ミレニアル世代42%
Z世代14%

クリエイターエコノミーを形成している人たちのうち、42%をミレニアル世代が、14%をZ世代が占めるっていう結果でした。それに、この調査では、Z世代とミレニアル世代は、創作活動を自分のキャリア形成のチャンスだと捉える見方が強いって述べられています。

今のところ、クリエイターの多くは他にフルタイムかパートタイムの仕事をしている一方で、若い世代にはクリエイターが新しい働き方として期待されていることがわかります。

先ほどご紹介した三菱UFJリサーチ&コンサルティングの国内調査でも、クリエイター活動に取り組みたいっていう意向は、10~30代で特に高い関心が見られることが判明しています。

まとめ|クリエイターエコノミー市場規模を味方にする戦略

世界では二千億ドル規模、日本でも二兆円近くまで拡大したクリエイターエコノミーは、広告・投げ銭・サブスクなど多彩な収益源を抱えつつ年間二割前後の伸びを続けています。

本記事では、統計の範囲と換算レートを確認しながら世界と日本の実数を比較し、プラットフォーム別の構造や成長ドライバーを整理しました。

実際に事業や投資を考える際は「どのデータが何を含んでいるか」をまず明確にし、複数の一次情報を突き合わせて精度を高めてください。国内外で為替や規制が変われば予測値も変動します。収益モデルは広告だけに頼らず、ファン課金やデジタルグッズで複線化することでリスクを抑えられます。

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