【2025年版】インフルエンサーマーケティングの市場規模と将来性を解説!

SNS時代の到来とともに、インフルエンサーの存在感は年々高まり、マーケティング手法としても無視できないものとなっています。
しかし、実際にこの手法がどれほどの市場規模を持ち、今後どのように変化していくのか、明確に把握できている企業は多くありません。
この記事では、インフルエンサーマーケティングの市場規模や成長率、業種別にわかりやすく解説します。
このページでわかること
- 日本国内および世界のインフルエンサーマーケティング市場規模
- 主要業界やSNSごとの導入傾向と事例
- 市場成長を支える背景と直面している課題
インフルエンサーマーケティングの市場規模
インフルエンサーマーケの市場規模:国内の約7割の人間に対して届くマーケティング戦略
※市場規模の計算方法;スマホ利用者の割合(67%)に対するSNS普及率(84.9%)
上記の67%という数字は2019年の数字のため、現時点では8割、いやそれ以上になっている可能性も高い気がします。そのため、国内の約7割には届くのではないかという概算です。
スマホ利用者の割合

上記は、2019年に総務省が調査した世帯の情報通信機器の保有状況です。「モバイル端末全体」(96.1%)の内数になります!携帯を持っている方のうち、スマホを持たれている方が96%になるので、現段階ではほぼ100%でしょう。
また、個人のモバイル端末の保有状況を見ても、全体の役7割というのが2019年の調査の結果でした。
SNS普及率
総務省が出した令和5年度の「通信利用動向調査」を見ると、SNSの利用者はスマホユーザーの約84.9%にもなってて、多くの人が日常的にSNSを使ってることがわかります。
いまや日本に住むほとんどの人間がスマホをもっているため、SNSを介したインフルエンサーマーケティングは非常に有効なマーケティング手法といえます!

また、少し古いですが、2021年の消費者庁のデータによると、テレビやラジオ、新聞、雑誌などの広告媒体が減少傾向なのに対し、インターネット広告費は増加傾向です。
皆さんも身をもって感じてらっしゃると思いますが、それだけマーケットは拡大しております。

インフルエンサーマーケティングの市場規模と成長率
国内外で急成長を遂げているインフルエンサーマーケティング。SNSの普及や消費者行動の変化に後押しされ、その市場規模は年々拡大しています。
日本国内の市場規模データ
日本国内では、企業によるインフルエンサー起用が本格化し、マーケティング手法としての重要性が高まっています。以下に、過去から現在までの市場規模の推移をまとめます。
年度 | 市場規模(億円) |
---|---|
2020年 | 350 |
2022年 | 730 |
2024年 | 860 |
2027年(予測) | 1,302 |
2029年(予測) | 1,645 |
この推移から、日本国内におけるインフルエンサーマーケティングは今後も安定した拡大が見込まれており、企業の投資判断においても有力な選択肢となっています。
世界の市場規模と日本の位置づけ
インフルエンサーマーケティングは世界的にも急成長中で、日本と比べてはるかに大きな市場規模を誇ります。主にアメリカ、ヨーロッパ、アジア各国が主要な市場となっています。
- 世界市場の規模(2023年時点)
↳約320億米ドルと推定され、日本市場の約10倍以上 - 2025年の予測レンジ
↳約215億〜330億米ドルと各調査で変動あり - 日本のシェア
↳グローバル全体に対して約3〜5%程度と推定 - 地域別成長速度
↳北米と中国が先行、アジア新興国でも導入加速中
このように、日本はまだ世界に比べて規模こそ小さいものの、今後の成長余地が非常に大きいといえます。

年次推移と将来予測(2025年以降)
将来的な市場規模については、各国の調査機関によって異なる予測がされていますが、いずれも大幅な成長を見込んでいます。以下の表は、主なグローバル予測を比較したものです。
年 | 予測市場規模(米ドル) | 主な情報元 |
---|---|---|
2025年 | 31〜32.6 billion | Mordor Intelligence ほか |
2029年 | 51.2 billion | Mordor Intelligence |
2030年 | 121.8 billion | Global Growth Insights |
2033年 | 最大981.5 billion | Global Growth Insights |
特に2025年以降のCAGR(年平均成長率)は30%を超える水準とされており、デジタル広告の中でも最も高成長が期待される分野のひとつです。
業種・プラットフォーム別のインフルエンサー市場動向

多様な業界やSNSでインフルエンサーマーケティングの活用が進み、用途や効果は大きく異なります。
業界別(美容・食品・ITなど)の導入率
以下は、インフルエンサーマーケティングの導入が特に進んでいる業界とその傾向をまとめた表です。
業界 | 導入率 | 特徴的な活用例 |
---|---|---|
美容・コスメ | 約80〜90% | 製品レビューやチュートリアル動画で高い信頼性 |
ファッション | 約70〜85% | 着用例紹介やスタイリング提案 |
食品・飲料 | 約60〜75% | レシピ紹介や試食動画を通じた訴求 |
IT・ガジェット | 約50〜65% | レビューや比較コンテンツによる製品認知促進 |
BtoBサービス | 約30〜40% | 専門性の高いインフルエンサーによる導入支援事例紹介 |
美容・ファッション業界では特に導入が進んでおり、視覚的訴求やブランドイメージ向上に貢献しています。一方、BtoB業界はまだ開拓途上ですが、専門系インフルエンサーの活用で今後伸びしろがあります。

SNS別(Instagram・TikTokなど)の利用傾向
各SNSには特有のユーザー層とコンテンツ形態があり、適合するマーケティング手法も異なります。以下に代表的なプラットフォームの利用傾向を簡単に箇条書きで整理します。
- Instagram
↳生活スタイル系やビジュアル重視投稿が得意。女性ユーザーの比率が高く、美容・ファッション系との相性抜群。 - TikTok
↳短尺動画でインパクト重視。若年層への拡散力が高く、バズによる認知拡大が強み。 - YouTube
↳長尺で深い内容が伝えられる。教育系、製品レビュー、体験談などで信頼性向上が可能。 - Twitter
↳リアルタイム性と拡散力が強み。キャンペーン告知や話題づくりに有効。 - LinkedIn(BtoB向け)
↳ビジネス層や業界専門家が利用。BtoBサービスや人材系プロモーションに適合。
プラットフォームを横断的に活用することで、各SNSの強みを補完しながら効果を最適化できます。
インフルエンサー起用に向いているSNS
SNS | 特徴・用途 |
---|---|
![]() | 短期間で認知度を上げたい時に効果的 |
![]() | 10~20代の若者に人気。視覚的に訴求力のある内容が中心 |
![]() | ダンスなどのクリエイティブなコンテンツが好まれる |
![]() | 長めの動画コンテンツに適しており、詳細な解説やレビューに効果的 |
今後もみんなの注目を集めそうなSNSは、この4つだといわれています。
インフルエンサーマーケティングをやるなら、これからのSNS市場の動向もしっかり押さえておくことが大事です。自社商品の特徴や狙いに合わせて、ピッタリなSNSを活用するのがポイントとなります。
Instagramは、写真や動画が中心のSNS。利用者層は10代から30代が多いけど、令和3年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書を見ると、女性ユーザーが54.8%で約半分を占めています。
男性は42.3%で女性よりちょっと少ないほとです。Instagramは写真や動画がメインだけど、最近は最大90秒の動画「Reels」も注目されています。ファッションやコスメなんかと相性がよくて、見た目でアピールしやすい商品なら、Instagramを使うのがおすすめです!
X
Xは、文章中心のSNS。利用者は10代から40代が中心ですが、Xの最大の武器は、リアルタイム性の高さ。手軽に文章を投稿できるから、めっちゃ新鮮な情報をチェックできます。
また、日本人の使用率が非常に高いことも日本でインフルエンサーマーケティングをするうえでポイントとなる点です!
TikTok
TikTokは、短い動画がメインのSNS。もともとは10代や20代が中心に使っていましたが、最近は30代以上のユーザーも増えてきています。それに、SNSの中でユーザーの満足度が一番高いのもTikTokです。
TikTokだけじゃなく、YouTubeもショート動画の「YouTube Shorts」やInstagramが「リール」に力を入れてるように、短い動画へのニーズは今後もますます高まると予想されます。
YouTube
YouTubeは、ショート動画だけじゃなく長めの動画も投稿できるSNSです。10代から60代まで幅広いユーザーに使われてて、全体の利用率は87.9%にもなっています。
YouTubeは長い動画も投稿できるから、他のSNSで集めたユーザーにもっと詳しい情報を届けられるとされています。企業アカウントとしてYouTubeを活用する会社も増えてきているほどです。
インフルエンサーマーケティングの進め方

インフルエンサーマーケティングは、インフルエンサーにお願いすればいいってものではありません。正しい手順でインフルエンサーに依頼することで、最高の効果が狙えるようになります。
最終目標やKPIをもとに全体像を決める
インフルエンサーマーケティングでは、最終目標(KGI)と目標達成に必要な数値(KPI)を決めるのが大事です。KGIやKPIとまでいかなくても、インフルエンサーマーケティングで得たいゴール設定をしましょう。
どのSNSを使うか、インフルエンサーにどんなお願いをするか決める
全体像が決まったら、次はどのSNSを使うか決めよう。SNSにはそれぞれ特徴があって、利用者層もかなり違います。つまり、使うSNSによって戦略が変わるし、効果の出方も違ってくる可能性が高いです。
SNSが決まったら、インフルエンサーにどんなお願いをするか考えましょう。インフルエンサーへの依頼方法は、自分で探す方法と代理店に任せる方法などいろいろあります。
インフルエンサーに依頼する→効果測定
SNSの種類と依頼方法が決まったら、いよいよインフルエンサーに依頼するフェーズです。
インフルエンサーに依頼する時は、ターゲットは誰で、何を伝えたいのかを細かく教えてあげるのが大切になります。
インフルエンサーマーケティングの市場規模まとめ
インフルエンサー市場の現状と未来についてまとめると、インフルエンサーマーケティングはいま超注目を集めています。その理由は、ターゲットにガンガン情報を届けられて、商品に合わせてPRの仕方を自在に変えられるところです。それに、ユーザー発信のコンテンツが生まれやすくて、一気に拡散されやすいのも魅力とされます。
これからインフルエンサーマーケティングで頼りになりそうなSNSは、TikTok、YouTube、Twitter、Instagramの4つ。それぞれ特徴があるので、自社商品に合わせて使い分けるのがコツです。
インフルエンサーマーケティングを進める時は、最終目標とKPIをしっかり決めて全体像を描くことが大切です。
そして、SNSの種類と依頼方法を選んだら、インフルエンサーに細かく希望を伝えるのが肝心でしょう。ただし、ステマには気をつけてください!